50代の夫婦の性:愛してるのに辛い悩みの解決策

コラム

50代以降の更年期や身体的変化で「夫婦生活がつらい」「断れない」と悩んでいませんか?性交痛やレスの悩みを乗り越え、我慢せずに互いの気持ちを理解し合い、新しい夫婦の形を見つけるための対話と解決策を解説します。

50代からの夫婦の性――愛しているのに、もうできない

50代以降の女性から聞く、夫婦生活についての悩みはとても深いものがあります。

性の話は、友人にも家族にも相談しにくいですよね。

「もうしたくない。でも夫は求めてくる」
「痛いのに、断ったら夫婦関係が壊れそう」
「応じないなら浮気すると言われた」

そんな話を、誰にも言えず抱えていませんか?

一方で、夫側も、

「もう自分は男として必要とされていないのか」
「妻に触れることすら嫌がられる」
「この先ずっと夫婦生活がないのだろうか」

と、寂しさや不満を抱えている人も多いのです。

50代からの夫婦の性は、30.40代と同じではありません。

「夫婦生活の頻度、何が普通で、何が正解なのか?」を押し付け合っていても、
夫婦関係はギクシャクするばかりで何も生まれません。

それよりも
「今の自分たちはどうなのか?」

今のお互いの身体と心の状況を、理解し合う対話が必要なのです。

50代、更年期を境に「夫婦生活がつらい」と感じる女性たち

50代になると、多くの女性が更年期を迎えます。
ホットフラッシュ、気分の落ち込み、不眠、頭痛、腰痛、疲労感。

症状には大きな個人差があり、
日常生活に支障が出るほどつらい人もいれば、
ほとんど症状を感じず更年期を通り過ぎる人もいます。

そして、あまり語られませんが、
「性」に関する身体の変化もあります。

閉経後はエストロゲンの低下によって、腟の乾燥や痛みなどが起こりやすくなります。

これは「閉経関連尿路性器症候群(GSM)」と呼ばれ、腟の乾燥、不快感、性交痛なども症状に含まれます。潤滑剤や保湿剤、症状によっては、医療機関での治療を要するケースもあるのです。

つまり、
「夫が嫌いになったから、したくない」のではなく、愛情はあるけれど、身体が痛い。疲れる。

性行為そのものがものすごく負担…というのは、決して珍しいことではありません。

ところが夫は、以前と変わらず夫婦生活を求めて来る場合があります。
夫への申し訳なさから
妻が我慢して夫にに合わせ続け、やがて妻の身体と心が限界に達する…
それはけっして幸せな夫婦の形とは言えませんよね。

年齢だけでは決まらない「身体の状態」と「性欲」

50代以降、身体の状態と性欲は、本当に個人差が大きくなって行きます。

女性でも、70代で無理なく夫婦生活を楽しめる人は実際にいらっしゃいます。

反対に、50代でも、性交痛や体調不良などから「もう難しい」と感じる人も多いのです。

男性も同じで
年齢とともに性欲や男性機能が変化する人もいれば、
80代になっても性的関心を持ち続ける人もいます。
気持ち悪い、と片付けないでください。すべて個人差なのです。

だから、
「50代なんだから、もう普通しないでしょう」
という意見も
「夫婦なんだから、何歳になっても応じるのが当然だろう」
という意見も、どちらも間違いではありません。
けれど、
“普通”はどうなのか?と言えば、いわゆる普通はありません。
感覚は、人それぞれなのです。

その違いの幅が大きく広がるのが50代であり、更年期と言えるのかも知れません。

「できない」と「愛」は別問題

妻に断られた夫が、
「俺のことを愛していないんだ」
と寂しく思う気持ちは、わかります。

また逆に、夫の男性機能が以前のようではなくなったとき、妻が、
「もう私を女として見ていないんだ」と傷つく気持ちも、わかります。

でも、「できない」と愛は別問題であることを、知ってほしいのです。

愛する気持ちとは関係なく、身体の変化は訪れます。
本人にもどうすることもできない変化です。

そこを
「愛しているならできるでしょう?」
と相手に詰め寄るのは、違います。
積み上げて来た夫婦の信頼をも失いかねない問題です。

「我慢」はやめる

妻が体調や性交痛などから「応じられない」と伝えた時に

「だったら浮気する」
「だったら風俗に行く」

と脅すようなことをいう夫がいます。

妻は「夫を拒絶したい」のではなく、身体的にできない。
それなのに、
「応じないなら他の女性のところへ行く」
と言うのは、かなり失礼な発言ですよね。
でも、それを言う夫の心理も、実は傷ついていることがあります。
妻から愛されず、拒絶された寂しさを、強がって稚拙な表現をしてしまう。そういう男性は、幾つになってもいるのです。

また、妻側も
「こっちは更年期でつらいんだから、それどころじゃない!」
と、感情的に夫を突っぱねるだけの人がいます。
まるで相手を軽蔑するような視線で
「まだそんなこと言ってるの?面倒くさいなぁ」
と、軽んじる妻もいます。
夫婦関係をこれからも良好にやって行きたいのであれば、もう少し丁寧に、相手の気持ちを考えてみてもいいと思います。

無理して応じなければならない、ということではありません。
応じられななくても、夫の気持ちを尊重することはできるはずです。

「なくなると、何が一番寂しい?」
そんなことを一度、聞いてみてもいいかも知れません。

逆に、夫の男性機能が変化してきて、出来なくなって来た夫に対して、妻が、
「私に女としての魅力を感じないの?」
「もう愛してないの?」
と悩み、責め続けている場合もあります。

夫は自分でもどうにもできないことで、一番触れられたくない部分を責められているように感じ、苦しみます。

最初はED治療に取り組んだり、バイアグラなどの薬に頼ってでも
妻の期待に応えようと頑張るのですが、
プレッシャーを感じれば感じるほど、夫婦関係が緊張感あるものになり、余計うまく行かなくなる…そんなこともあります。

ここでも必要なのは、
責めることではなく、知ることなのです。

若い頃は、体力も性欲も生活リズムも、なんとなく噛み合っていた夫婦も
50代、60代になるとそうは行かなくなって来るのです。

どちらか一方が我慢する。合わせようとする。結局うまく行かなくて傷つく。
または、
「合わせられないなら浮気する」
と言われ、信用できなくなる。

そんなことになれば、
いずれ一緒に暮らすことまで、苦しくなってしまうかもしれません。

50代からの夫婦に必要なのは、
「あなたはそうなんだね。私はこうなんだよ」と話せる関係です。

そして、性行為をする、しないだけが夫婦の愛ではないことを知りましょう。

二人にとって心地よい親密さやスキンシップの在り方があるはずです。それを、二人のオープンマインドな対話で、探して行けます。

話し合いと思いやりで、二人にとっての新しい夫婦の形を作って行く意識。
50代、60代、70代と続いていく夫婦が、穏やかに幸せに生きていくために、とても大切なことだと思います。


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