消えてしまいたい時の心理と心の守り方

コラム

「消えてしまいたい」と思うのは人生を終わらせたいからではなく、苦しさや重すぎる責任から解放されたい心の叫びです。自分を責めず、本当に手放すべきものを見つけるための心の守り方と、明日を少し軽くするための具体的なアプローチを解説します。

「消えてしまいたい」と思うあなたへ―

べつに「死にたい」とまでは思っているわけではない。

でも、

「もう全部いやだ」
「私という存在ごと、消えてしまえたらいいのに」

そんなふうに思うことがあります。

私は、「消えてしまいたい」という気持ちは、必ずしも「人生を終わらせたい」という【希死念慮】と同じではないと思っています。

むしろ、
「苦しさを終わらせたい」
という心の叫びであることも多いのではないでしょうか?

「消えてしまいたい」と思う心理――心が限界まで疲れた時

人は、どんな時に「消えてしまいたい」と思うのでしょう。

睡眠が取れないほどの重労働が続き、今の生活そのものが辛すぎると感じた時。

果たさなければならない責任が重すぎる時。

この先どうなるのかわからず、未来への不安に耐えられなくなった時。

ワンオペ育児や、障害児育児。
認知症介護をしている時に起こりやすいかもしれません。

頑張っても頑張っても問題が終わらず、心も身体も疲れ果ててしまいますよね。

そして、もう一つ。

本当は誰かに傷つけられている。
理不尽なものを背負わされている。
嫌だと言いたい。
もうできないと言いたい。

だけど、それを言えば誰かを傷つける時。

揉めるかもしれない。
嫌われるかもしれない。
家族を困らせるかもしれない。

だから、

「誰かを傷つけるくらいなら、私が消えればいい」

という方向に、心が向かってしまう時です。

特に、ずっと周りの人を優先して生きてきた人ほど、ここに陥りやすいかもしれません。

なぜ「死にたい」ではなく「消えたい」と思うのか

私自身も、これまで家族の問題を抱える中で、

「もう何もしたくない」
「全部から解放されたい」

と思うことがありました。

自分が始めた問題ではないのに、
なぜか自分が動かなければならない。

誰かがやらなければならないから、結局自分がやる。

そうやって一つひとつ引き受けているうちに、

「私さえ我慢していれば丸く収まる」

という形になってしまうのです。

でも、ここには大きな落とし穴があります。

本来なくしたいのは、
「自分」ではないのです。

なくしたいのは、

この苦しさ。
この責任。
この重圧。
この終わりの見えない毎日

なのではないでしょうか。

他人がいなくなればいい、という思考には、罪悪感を伴います。

「あなたの問題は、あなたが引き受けてください」

と言うことにも、申し訳なさや冷たさを感じます。

すると最後に排除できるものが、

「自分」になってしまう。

だから
「消えてしまいたい」
という気持ちが出て来るのです。

そんな時は
「私は、本当は何を自分の人生から消したいんだろう?」

と考えてみることが大切だと思います。

「消えてしまいたい」と思った時、自分を守るためにできること

まず、

「こんなことを思ってはいけない」

と自分を責めないことです。

そして、自分に問いかけてみてください。

「もし私が消えなくていいとしたら、代わりに何をやめたい?」

誰かの期待に応えることかもしれません。

人の問題を自分が背負うことかもしれません。

嫌な人と付き合い続けることかもしれません。

完璧にやろうとすることかもしれません。

「良い妻」
「良い母」
「良い娘」
「気が効く優しい人」

であり続けることかもしれません。

全部を一度に変えなくてもいいのです。
今日は一つ断る。
今日は一つ手放す。
今日は家事をやめて休む。
今日は誰かに「もう無理」と言う。

専門家や医療機関など、家族の外に助けを求める。

そうやって、

自分を消すのではなく、自分を苦しめているものとの距離を少しずつ離して行くのです。

そしてもう一つ、大事なこと。それは、
疲れ切った時に考える「未来」は、とても暗く見えるということです。

「これが一生続く」
「もうどうにもならない」
「他の道なんてない」

と思えてしまうのです。

でも、今日の自分に必要なのは、一生分の答えではありません。

今日を少し軽くするだけでいいのです。

明日のことは、明日の自分と一緒に考えましょう。

今日を少し軽くすることで、見通しが明るくなることもあります。

「消えてしまいたい」と思った時、
消えるべきなのは、自分そのものではないのです。

背負いすぎている責任や
誰かの期待や
「私が何とかしなければ」という思い込みを
少しずつ軽くすること。

だからまず、

「私は、本当は何から解放されたいんだろう?」
そこから考えてみてください。

自分を消さなくても、
背負っているものを下ろす道はあります。

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