何度も不倫を繰り返す夫に悩んでいませんか。浮気癖だけでは説明できないセックス依存症の可能性や原因、妻の努力では解決しない理由を解説します。夫の問題から離れ、妻が自分の心と人生を守るための具体的な視点と向き合い方をお伝えします。
不倫を繰り返す夫はセックス依存症?何度も浮気する男性の心理と妻ができること
「一度不倫した人は、また繰り返す」のか
「一度不倫した人は、またする」
「浮気癖は一生直らない」
そんな言葉を、よく聞きますよね。
私はこれまで、数多くの「夫の不倫」に悩む女性のお話を聞いてきた中で
確かに一度では終わらず、二度、三度と不倫を繰り返す夫の話を聞いて来ました。
一人の女性との関係が終わったと思ったら、また別の女性。
あるいは同じ時期に、二人、三人と複数の女性と関係を持っている。
…そういうタイプの男性は、実際にいます。
一方で、
「一度不倫した男性は、必ずまた不倫するのか?」
というと、そうでもありません。
一度の不倫をきっかけに夫婦関係そのものを見直し、その後二度と不倫しなくなる男性も多いのです。
妻が自分自身を整え、夫婦のコミュニケーションの取り方を変えたことで、夫婦関係そのものが変わっていくケースも、私はたくさん見てきました。
妻がどれだけ自分を整えても
夫婦間のコミュニケーションを改善しても
それでも不倫を繰り返す夫。
「もう絶対にしない」
と泣いて謝った数か月後に、また別の女性が見つかったり
携帯を調べたら、一人どころではないという場合。
本人も、
「やめたい」
「家族を失いたくない」
と言っているのに、それでもやめられない…
こうしたケースの一部には、いわゆる「セックス依存症」と呼ばれる状態が隠れていることがあるかもしれません。
今日はその可能性について、お話したいと思います。
不倫を何度も繰り返す夫|「浮気癖」だけでは説明できないこと
一般的な感覚からすると、
「そんなに妻を傷つけたのだから、普通ならもうしないでしょう」
と思います。
家庭を失うかもしれない。
子どもとの関係まで壊れるかもしれない。
仕事や社会的信用を失う危険もある。
本人だって、それはわかっている。
それなのに、またやる。
そして発覚すると、
「今度こそやめる」
「本当に反省している」
と言うのです。
妻としては、
「じゃあ、どうしてまたやるの?」
と思いますよね。
ここで妻側は
「私の何が足りないのか?」
と考え始め、カウンセリングを受けたり、良い妻の講習を受けたりします。
もっと優しくすればいいのか。
もっと夫婦生活に応じればいいのか。
もっと居心地のいい家庭を作ればいいのか。
もっと夫を褒めて感謝をすばいいのか。頑張り抜いてしまうのです。
けれど、夫は自分でもコントロールできないほど性的な行動を繰り返す。
これはもう、妻の努力だけで解決できる問題ではありません。
「セックス依存症」とは
強い性的衝動をコントロールできず、そのために生活や人間関係に重大な支障が出ている状態を指します。
「強迫的性行動症(CSBD)」として、衝動制御の障害にも分類されている状態です。
つまり、
「性欲が強い人=セックス依存症」ではないのです。
女性が好きだから。
性欲が強いから。
女にだらしない性格だから…ではないのです。
「やめなければ大切なものを失う」
と本人もわかっていながら、
自分でもコントロールできず、生活に深刻な問題が起きている状態であることを、理解しなければなりません。
セックス依存症になる原因とは?幼少期の虐待・トラウマ・不安との関係
では、どうしてそんな状態になるのでしょうか。
ここは、とても慎重に考える必要があり、
セックス依存症になる人が、みんな同じ生育歴を持っているわけではありません。
「幼少期に虐待されたから、セックス依存症になった」
と単純な因果関係で説明することもできません。
ただ研究では、幼少期の虐待などのトラウマ体験と、後の強迫的な性行動との間に、なんらかの関連があり、依存症が発症すると報告されています。
ネグレクトや虐待だけでなく、
強い孤独や不安。
自分には価値がないという感覚。
人との安定したつながりを作れない苦しさ。
そうしたものを抱えている人が、性的な刺激や行動を「苦しい感情から逃げる手段」として使ってしまうことが原因と考えられているのです。
だから、
「妻がこんなに嫌がっているのに、なぜやめられないの?」
と気持ちを訴え続けても、あまり意味がありません。
「不倫をした人に反省を求めればすべて解決するわけではない」
というのは、こういう理由からなのです。
普通の夫婦問題なら、
「相手の気持ちを考えてみよう」
「夫婦でよく話し合おう」
というアプローチが有効なこともあるでしょう。
でも、本人が自分の行動をコントロールできないところまで来ているのであれば、
妻がどれだけ完璧な妻になろうと、それだけで止めることは難しいのです。
本人自身が、
「自分には問題がある」と認め、
「なぜ私はこれを繰り返してしまうのか」
というところに向き合わなければ解決に至りません。
場合によっては、自分がずっと見ないようにしてきた孤独や不安、過去の傷に触れることになるかもしれず、
それは本人にとって簡単な作業ではないかもしれません。
周りから、
「病院に行きなよ」
「カウンセリングを受けなよ」
「もうやめなよ」
と言われただけでは動けない人がほとんどです。
しかし、本人に治療や支援を受ける意思が生まれれば、
心理療法などによって衝動への対処や問題行動の改善を目指すことは可能です。
夫が不倫を繰り返すとき、妻はどうすればいい?
もしあなたの夫が、不倫を何度も繰り返しているのなら、
「どうしたら夫に不倫をやめてもらえるのか?」
だけを考え続けていても
事態はなかなか解決しないことが多いです。
夫が本当に依存症レベルの問題を抱えているのであれば、
妻が夫にできることは、ほぼないと考えた方がいい。
どんなに愛していても
どんなに家族を壊したくなくても
夫の行動は繰り返されます。
妻が四六時中監視して、
GPSを確認して、
スマホをチェックして、
女性の連絡先を消させ、
「もう二度としないで」
と言い聞かせても、
本人が自分の問題に向き合わなければ、根本的な解決にはならないのです。
本人が自分の問題を認めるか?
専門家につながろうとしているか?
実際に行動を変えるための取り組みを始めるか?
夫の問題の解決の糸口は、ここにあります。そして、
妻は、夫の問題と、自分の人生を分けて考える視点が大切です。
妻は妻で、
「これからどう生きたいか?」
というところに、自分で向き合わなければならないのです。
夫が依存的な行動を繰り返していると、妻は自分の人生まで、
夫の言動に預けがちになります。
「また誰かと連絡していないだろうか」
「今度こそ本当に変わっただろうか」
という夫の監視でいっぱいになってしまうことはよくあることなのです。
でも、妻まで夫の問題に巻き込まれる…これが一番あってはならないと肝に銘じなければなりません。
夫が自分の人生の問題に向き合うのは、夫の仕事。
妻が自分の心と人生を守るのは、妻の仕事。
おわりに|大切なのは病名ではなく、現実に向き合うこと
そして最後に、
不倫を繰り返すすべての男性が、セックス依存症であるわけではありません。
単純に自分に甘い人もいるでしょう。
刺激を求め続ける人もいるでしょう。
承認されることで自分の価値を確かめようと、不倫を繰り返すパターンもあります。
そして、いくつかの理由が重なっていることも多いのです。
だから、
「うちの夫は何度も不倫している。セックス依存症に違いない」
と妻が診断したり、決めつけることもできません。
大切なのは病名をつけることではなく、
夫本人が、自分の行動によって家族や自分自身を傷つけているという現実に向き合うこと。
そして妻は、
夫が変わるかどうかとは別に、自分自身の人生を守ること。
不倫を繰り返す夫を前にしたとき、
「私がもっと頑張れば、この人は変わる」
という場所から一度降りてみることも、幸せな人生のために必要なプロセスかもしれません。