愛着障害と恋愛|苦しい関係を繰り返す原因と克服法

コラム

なぜ苦しい恋愛や離婚を繰り返してしまうのか。その原因はあなたの魅力不足ではなく、愛着障害や境界線の問題にあります。相手中心の関係から脱却し、自分らしく安心して愛し合える関係を築くための心の整え方を解説します。

離婚までしたのに、次の恋愛でも同じことの繰り返しているあなたへ

これまでカウンセリングをして来た方たちの中には、一度とてもつらい離婚を経験された人も少なくありません。

「もうあんな思いはしたくない」と決めたはずなのに、
気づけばまた似たようなタイプの人と恋愛し、再婚し、
また同じように苦しくなってしまう。

前の結婚は夫の浮気で離婚をして、今度の彼にはDVを受けた。
借金の肩代わりをさせられた。

そんな話は珍しくないのです。

「どうして私は、いつも苦しい恋愛になってしまうんだろう?」

そんな疑問を持って
カウンセリングを受けに来られる人もいらっしゃいます。

気がつけば、相手中心の恋愛になって、自分の本音が言えない関係性になっている。

その背景には、「愛着障害」と呼ばれることもある愛着の問題が関係している場合があります。

恋愛がうまくいかないのは、あなたに魅力がないからでも、愛される価値がないからでもありません。

幼い頃に身につけた「人とのつながり方」が、大人になった恋愛でも無意識に繰り返されているだけなのです。

愛着障害・恋愛で苦しむ人に起こりやすい特徴

愛着とは、小さい頃に養育者との関わりの中で育つ「人を信頼する土台」のことです。

この土台が十分に育たなかった場合、大人になってからの恋愛で、さまざまな苦しさとして表れることがあります。

例えば、

 ● 相手から返信がないだけで強い不安になる
 ● 常に愛されている証拠を求めてしまう
 ● 相手に嫌われないように我慢ばかりする
 ● ダメだとわかっていても離れられない
 ● 恋愛が終わると、自分の存在価値まで失ったように感じる

私がこれまでカウンセリングしてきた中で、とても多く見てきたケースは、

不倫やDVなど、深く傷つく経験をした末に、謝罪もされず、ひどい態度のまま離婚を余儀なくされた方。

シングルになり、「今度こそ幸せになりたい」と新しい男性と出会ったのに、

また別の形で傷つけられ、苦しい恋愛になっている方たちです。

「自分がダメなのかもしれない」
「何が悪いんだろう」
「ただ運が悪いだけなのかな」

そうやって自分を責めてしまう気持ちも、とてもよくわかります。

でも、それはあなたが悪いわけではありません。

恋愛そのものが苦しいのではなく、

「見捨てられたくない」
「一人になるのが怖い」

そんな心の傷が、恋愛という場面で繰り返し刺激されてしまっているのです。

愛着障害と境界線の問題が恋愛を苦しくする理由

私がお話を伺って感じるのは、

愛着の問題を抱えた人は、境界線(バウンダリー)がとても曖昧になりやすいということです。

本来、

「私は私」

「相手は相手」

という境界線があるからこそ、お互いを尊重した恋愛ができます。

ところが愛着の問題があると、
相手の機嫌が自分の幸せになり、
相手の評価が自分の価値になり、
相手の感情まで自分の責任だと思ってしまいます。

その結果、

「この人がいないと私は生きていけない」

という感覚になりやすくなるのです。

そして、もう一つ。
愛着の問題を抱えた者同士が引き合いやすいということです。

見捨てられることを恐れる人と、
人との距離が近づくと離れたくなる人。

相手を助け続けたい人と、
助けてもらうことが前提で生きている人。

お互いに心の穴を埋めようとするため、最初は強く惹かれ合いますが、
それは本当の幸せではなく、
お互いに不安で、満たされない関係につながって行きます。

だから苦しいのです。
苦しいのに離れられない。

これが愛着の問題を抱えた恋愛や結婚で、とてもよく見られる構造なのです。

私自身も、30代までは「相手が変われば幸せになれる」と思っていた一人でした。

でも実際には違いました。

本当に変える必要があったのは、相手ではなく、自分の中にある「愛され方」の思い込みだったのです。

愛着障害を乗り越え、安心できる恋愛をするために

愛着の問題は、「恋愛をやめれば解決する」ものではありません。

大切なのは、人を愛することを通して自分の心を知ることです。

そしてもう一つ大切なのは、

「自分が悪いのではない」と理解した上で、自分の愛着や信頼の土台を見つめ直していくことです。

まず取り組んでほしいのは、

 ● 「嫌われたくないから我慢していないか」を確認する
 ● 相手の気持ちではなく、自分の気持ちを言葉にする練習をする
 ● 不安になった時に、すぐ相手へ向かわず、自分の心を落ち着かせる時間を持つ
 ● 「私はどうしたい?」と自分に問いかける習慣をつくる

恋愛は、あなたの自由やエネルギーを、相手に捧げなければならないものではありません。

自分らしく安心していられる相手と、お互いを尊重し合える関係を育てるためにあります。

愛着の問題は、一朝一夕には変わりません。

でも、自分の心のクセに気づき、小さな選択を変えていくことで、人との関わり方は少しずつ変わっていきます。

私はこれまで、多くの方が「自分を犠牲にする恋愛」から卒業していく姿を見てきました。

もしあなたが恋愛のたびに苦しさを感じるなら、

「本当は安心して愛されたい」

と、一生懸命に伝えてくれているサインなのかもしれません

関連記事

特集記事

TOP
CLOSE