経済的DVから抜け出す!自分を取り戻す小さな自立の始め方

コラム

お金を握られる苦しさもDV

夫婦の悩みの中で、見えにくいけれど深刻なものに
経済的DVがあります。

経済的DVとは、暴力や暴言のように目に見える形ではなく、
お金を使って相手を支配したり、自由を奪ったりすることです。

たとえば、

生活費を十分に渡さない。
お金の使い道を細かく責める。
収入や貯金をすべて夫のものとする。
妻が働くことを禁止する。
逆に、都合が悪くなると突然「働け」と責める。
「誰のおかげで食えてると思っているんだ」と言う。

こうしたことは、単なる夫婦げんかではなく
相手の尊厳や自由を奪う行為です。

古い結婚観では当たり前だった?

私自身も、かつて経済的DVを受けていました。

当時はまだ、
「女は家で家事育児をするもの」
「家庭を守るのが女の幸せ」
という価値観が、今よりもずっと強く残っていました。

姑からも、働くことを止められていました。

今思えば、姑に悪意があったわけではありません。
本当にそれが女の幸せであり、家庭の幸せだと信じていたのです。

「誰のおかげで食えていると思っているんだ」という常套句

でも、悪意がなかったとしても、
その価値観を押しつけられた私は、
自分の人生を選ぶ力を少しずつ奪われていきました。

夫からは、
「誰のおかげで食えてると思っているんだ」
と言われることもしばしばありました。

家事も育児もして
家庭を回しているのに
お金を稼いでいないというだけで、
まるで自分には価値がないかのように扱われるのです。

貯金をするのは女の務め。
けれど、その貯金は全部夫のもの。
生活費が足りなくなっても、お金を渡してもらえない。
そして足りなくなると、今度は突然、「働け」と責められたこともありました。

働くなと言われたり
働けと言われたり
どちらにせよ、自由はありません。

お金は渡されず、
ただ、家庭は守れと言われる。

これは、かなり苦しい状態です。

でも当時の私は、すぐに「これはDVだ」とは思いませんでした。

私のやりくりが下手なのかもしれない。
私がもっと我慢して
ちゃんと貯金できないから悪いのだ。
そうやって、自分を責めていました。

経済的DVの怖さと脱出法

経済的DVの怖さは、ここにあります。

お金を握られることで、
自信も、判断力も、行動力も、少しずつ奪われていきます。

では、そんな時どうしたらいいのでしょうか?

まず大切なのは、
「これは私の努力不足ではない」
と気づくことだと思います。

お金を渡されず、
自由を奪われ
家計の責任だけ押しつけられる。
感謝も尊重もなく、暴言で従わせようとされる。

これは、自分のせいではなく、夫婦の関係性が、「支配の服従」になっていたということです。

私は当時、できることから少しずつ、
自分の力を取り戻して行く行動を起こしました。

私の場合は、短時間のパートから始めました。

最初から正社員になろう、長時間労働をしようとしたわけではありません。
いきなり自立しようと、大きなことしたわけではありませんでした。

まずは、少しの間外に出て
夫に気づかれない程度の短時間で
自分でお金を受け取る。
社会の中で「ありがとう」と言われた時、
自分にもできることがあると感じました。

その小さな積み重ねが、
失っていた自信を少しずつ取り戻してくれました。

経済的DVから抜け出すために必要なのは、
いきなり離婚を決め、白黒つけることだけではありません。

日常の中でできる小さな自立を積み重ねることで、関係性を変化させて行くことは可能なのです。

少額でも自分で管理するお金を作り、働ける形を探す。
資格や経験で自信をつけて行く。
信頼できる人に現状を話すと、
良い働き口や自分に合った自立の道のヒントを教えてもらえることもありました。

その中でも一番大事だったのは、
「私はどう生きたいのか」を書き出して、一度じっくり自分と向き合ったことだったかもしれません。

一つひとつは小さくても、
それは全部、自分の人生を取り戻す一歩でした。

お金の問題は、「尊厳」の問題

経済的DVの中にいると、
「私は一人では生きていけない」
と思わされてしまいます。

でも、それは真実ではありません。

自立とは、誰にも頼らず一人で生きることではなく
自分の人生のハンドルを、自分の手で握り直していくことです。

お金の問題は、ただの金額の問題ではありませんね。たくさんあれば、問題が消えるわけでもなく、大事なのは、尊厳です。
尊厳を取り戻すことに、躊躇していてはいけません。

小さな一歩でいい。
短時間のパートでもいい。
信頼できる人に話すことでもいい。

「私はこのままでいいのだろうか」と感じたその違和感は、
自分の中の尊厳が、まだちゃんと生きている証です。

その声を、なかったことにしてはいけないのです。

私たちは、
夫のお金の価値観に従って、自分の人生を小さくすることはないのです。

あなたの人生は、あなたのものです。

経済的DVからの脱出は、
自分の価値を取り戻すことでもあり、
自分の人生の選択肢が自分次第だと知るところから始まります。

そして、もう一度、
「私は私の人生を生きていい」
と、自分に許可を出していくこと
です。

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