毒親と絶縁する前に試す自分を守る適切な距離と境界線の作り方

コラム

親との関係に疲れ「絶縁」が頭をよぎる人へ。親を変える期待を捨て、連絡頻度や対応範囲の境界線を自分で決めることで、罪悪感を抱かずに自分の生活を守る具体策を解説します。

毒親と絶縁?親を見捨てていいという価値観

親と関わるのがつらい。自分の人生を「奪われている」と感じる人へ

親から電話がかかってくると、画面に表示された名前を見ただけで気が重くなる…という人はいませんか?

親から頼まれた用事をようやく済ませても、感謝より先に、次の要求が届く。

それでも、親を放っておくわけにはいかないと、自分の予定を後回しにして応じてしまう苦しんでいる娘は、今の時代、とても多いと思います。

「いっそ絶縁できたら」と感じることは、決してあなただけの問題ではありません。

親との関係を断つという選択は、かつてよりも公に語られるようになりましたね。

その一方で、
「なんだかんだ言っても親なのだから、子としての責任は果たすべきだ」という価値観も、まだ根強く残っているのも確かです。

私も長い間、毒親に悩んで来ました。
本当に、「縁を切れるものなら切りたい」と思った時期もありました。でも結局、
老人ホームに入った後、母と距離を取ることができて、最期までできることはして行こうと思えるようになりました。

親のために使う時間やお金が増え、疲れて自分の仕事や家族との時間まで楽しめなくなって来る悩みは、
絶縁したいほどの毒親でなくても、普通の親子関係でも起こり得ることです。

それが、
・何をしてあげても当たり前だと思う。
・感謝どころか文句や要求ばかり。
・価値観の押し付けやコントロールしようとして来る圧が強すぎる。

そんな親だと、「もう二度と関わり合いたくない」と感じても、仕方ないことかもしれません。

実際に、絶縁をするかどうかを決める前に、ここで一度、親と自分との関係について、見直しておきましょう。

親との関係が苦しい本当の理由とは?

親も年を取れば、できないことが増えます。人の助けが必要になることも、寂しさを感じることも、自然なことかもしれません。

ただし、その困りごとを子どもがすべて引き受けなければならないとしたら、それはどうでしょうか?

「困っているから助けてほしい」というお願いには、相手にも事情があり、断ることもあるという前提があるはずです。

それが「親だから」ということで、何を犠牲にしてもやらなければならない。
子どもが断った途端に「冷たい」「育ててやったのに」と責められる立場になってしまいます。

親が求めているものが、
暮らしにどうしても必要な支援なのか?
それとも、自分の望みどおりに子どもが動かすことなのか?

ここを分けて考えることが大切だと思います。

昔は、年老いた親の面倒を子が見るのは、当然とされやすい価値観でした。
しかし、少子高齢化が進む社会で、その役割を従来どおり家族だけで担い続けることには、そもそも限界があります。

親を支える側も、いつまでも若くはありません。自分の体調と折り合いをつけながら、仕事や子育てと両立している場合もあります。

「私は自分の親にしてきたのだから、あなたも同じようにしてくれて当たり前」という価値観は、
もはや社会構造的に成り立たないのです。

さらに、幼い頃から親の機嫌を優先してきた人にとっては、
親の頼みを断ることが簡単ではなかったりします。

親の要求に「NO」を言えば、
もっと傷つき、疲弊するような結果になる。
そんな親子関係に縛られている場合は、今更関係性を変えることは不可能だと思えて来るのです。

親との関係が苦しい本当の理由は、「もう今更、変えることができない」その絶望感かもしれません。

私自身も、母と温かい心の交流がいつかあるのではないか?と
どこかで期待していた時期は、苦しかったですね。
でもそれは、生涯叶わないことだとあきらめました。
今は、深く理解し合うことをもはや目指さず、
必要なやり取りをする距離に落ち着くことがやっと出来ました。

母が好きなお菓子を食べたいと言えば、届けてあげる。老人ホームで幸せに暮らして行けるように、影なるサポートはする。
わだかまりがなくなったわけではありません。
それでも、関わる範囲を割り切ることで、自分に残っている小さな優しさを失わずに済んでいます。

毒親と絶縁する前に、自分を守る距離と境界線を決める

絶縁するかどうかを決める前に、
まず、
今の関係の何を変えれば、
自分の生活を守れるのか?
を考えることが必要かもしれません。

親が毒親に当てはまるかを判定するより、
関わった後に自分の暮らしがどうなっているかを、客観的に眺めてみるのです。

電話に応じるたびに予定が崩れ、翌日まで疲れが残るなら、
その連絡の取り方は今の自分には負担が大きすぎる可能性があります。

その場合は、
連絡を受ける時間をこちらで決めるところから始めます。

「電話は日曜日の夕方にするね。それ以外は、出られないよ」と伝え、
自分が続けられる頻度に
変えていきます。

説明を重ねて親を納得させようとすると、その話し合い自体で疲れてしまうこともありますよね。
まずは、自分が対応できる範囲を短く伝えることで十分です。
話し合わなくて良いのです。

頼まれたことを、その場で引き受けない習慣も大切です。
「予定を確認してから返事をするね」と一度持ち帰ることで、
親の勢いに押されず、
自分の事情も含めて判断できます。

そうは言っても、感情的になって話にならない。
「だったら、死ぬ」といった脅しがあるなら、関係を調整する努力より、まず距離を取ることを優先してください。

また、距離を置いても要求や非難が続き、暮らしが壊れてしまうなら、連絡を断つ選択もあります。

「絶縁する前にできること」は、苦しい関係にとどまらなければならない、ということではありません。

親は変わりません。変えられません。

それでも、どのくらい関わり、何を引き受けるかについては、自分の側から見直せるのです。

私が母との関係で手放したのは、「いつか母が理解してくれるはず」という期待でした。
そこを手放して、ようやく、今の自分にできる関わり方を選びやすくなりました。

もし今、絶縁という言葉が頭から離れないなら、その結論を急ぐ前に、そこまで苦しくなった経緯を話してみてくださいね。

親への不満だけでなく、まだ残っている情や、手放すのが怖い気持ちも、そのままに。

その気持ちをほどいていくとこ


■ 芙蓉のメルマガで学ぶ
 毎週水曜日+α配信

メルマガ登録

関連記事

特集記事

TOP
CLOSE