夫がアルコール依存症かも?|妻が知るべき対処法と心の守り方

コラム

夫の酒癖や暴言に悩み、アルコール依存症ではないかと不安な妻へ。夫を変えようと追うほど疲弊する理由と、自分の人生を取り戻すための具体的な向き合い方を解説します。

夫のお酒の飲み方、それは「アルコール依存症かも?」

夫のお酒の問題で悩んでいませんか?

毎日のようにお酒を買うので、
お酒代が家計を圧迫している。

ひどい時には、
食費を削らなければならないほど飲んでしまう。

お酒を飲むと暴言が出る。
時には暴力まで出る。

家にお酒がないと不機嫌になる。

外で酔い潰れて、
家に帰って来られない。

家の中で嘔吐する。
失禁する。

そして翌朝、
「昨日、本当にひどかったよ」
と伝えても、本人はシラッとしている。覚えていない。

そんなことが何度も続くと、
「もしかして、夫はアルコール依存症なのでは?」
と思いますよね。

私自身も、
夫のお酒の問題にはかなり悩んできました。

酔った夫にしつこく絡まれたり、
夜中に寝かせてもらえず、
何時間も説教を聞かされたこともあります。

翌朝、
「ああいうことは、もうやめてね」
と言っても、夫は覚えていません。
それどころか、
「お前が何か俺の気に障ることを言ったからだろう」
と人のせいにされました。

酒を飲んで暴れた側ではなく、
いつの間にか夫の中では
自分の方が「被害者」になっているのです。
これは妻にとって、
本当にしんどいことです。

何度説明しても伝わらない。
昨日あれだけ傷つけられたのに、
本人にはその記憶すらない。
こちらだけが傷を抱えて、
翌朝からまた普通の生活をしなくてはいけないのは、至難の業です。

そんな暮らしが続けば、
妻の心が疲弊してボロボロになっていくのは当然です。

アルコール依存症の夫を「変えよう」とするほど苦しくなることがある

うちの夫を強引に
アルコール外来を受診させたこともあります。
ある病院では
重度のアルコール依存症と診断されました。
ところが、別の病院では
アルコール依存症ではないと言われたこともありました。

すると夫は当然、
「俺はアルコール依存症ではない」
という方を信じました。
自分には問題がない。
悪いのは周り。自分は被害者。
そんな認識でしたから、
当然、お酒をやめるつもりもありません。

私は当時、
アルコール依存症なのだとしたら、本人が病気を認め、
断酒し、治療を受け、
自分の問題に向き合わなければ
何も変わらない。
そう思っていました。

もちろん、
アルコール依存症であれば、
専門医につながり、
適切な治療を受けることはとても大切です。

アルコール依存症は、
家族の愛情や根性だけで治すものではありません。

暴力や生命の危険がある場合には、
妻や子どもの安全確保を最優先にしなければならないこともあります。

でも、私が経験から学んだのは、
「夫を治療に向かわせることだけが、妻にできることではない」
ということです。

私はずっと、
酒をやめさせなきゃ。
自分のおかしさに気づかせなきゃ。
病院に行かせなきゃ。
夫を変えなきゃ。
と思っていました。

ところが、そう思えば思うほど
まったく向き合おうとしないばかりか、ますます酒量が増える夫を前に
私は絶望しました。

でも結果的に、うちの場合は、

向き合わない夫を無理やり向き合わせることをやめたこと

が、一つの転機になりました。

これは、
「アルコール問題を放置しましょう」
という意味でも、
「現状をひたすら我慢しましょう」という意味でもありません。

夫が飲むか飲まないか。
病院へ行くか行かないか。
自分の問題を認めるか認めないか。

そこには本人にしか選べない領域なのです。

なのに妻がそこまで踏み入ってしまうと、
夫はますます自分の問題に向き合わず、
妻だけが疲れていくことがあります。

夫の飲酒をコントロールするより、まず自分の人生をコントロールする。

私は夫のお酒を監視することを一切やめました。

夫に健康になってもらうことも諦めました。

ただ私自身が、
自分に集中することでした。
自分が健康で明るい前向きな心でいられるように、身体と心に向き合うのです。

自分は今、何を感じているのか。
本当は何が嫌なのか。
これから、
どんな暮らしをしたいのか。

そんなことに
淡々と意識を戻していきました。

夫には、あらゆる無理強いはしませんでした。影響を与えようともしませんでした。
健康に気をつけてほしいとさえ、
ほとんど言わなくなりました。

当然最初は、何も変わりません。
夫は相変わらず夫でした。

でも、
私が私の人生に戻っていくにつれて、
少しずつ夫にも変化が起きはじめました。

自分の健康診断の結果を見るようになり、
自分でお酒の量を調整し、
ダイエットにも成功し、
以前より感情をコントロールできるようになってきたのです。

今では、
お酒も「ほどほど」で止められるようになっています。

もちろん、
これはあくまでわが家の場合です。

医療や断酒会につながることで、良くなったケースもあるでしょう。

けれど私は、
「夫がアルコール依存症かもしれない」という時に、

何とか入院させなきゃ。
断酒会に行かせなきゃ。
お酒を取り上げなきゃ。
本人に認めさせなきゃ。

と、妻が夫を追い詰めることだけが唯一の道ではないと感じています。

むしろ、

「あなたには問題がある。あなたは変わらなければならない」
と追えば追うほど、
本人が防御的になり、
問題を認めなくなることもあります。

あなたは今、
夫のお酒ばかりを見ていませんか?

昨日何杯飲んだ。
今日はまた買ってきた。
このままでは肝臓が悪くなる。
また絡まれるかもしれない。
また何か起こるかもしれない。

そんなふうに、
夫の状態を四六時中気にしているうちに、
あなた自身の心や身体が
置き去りになってはいないでしょうか?

夫の人生は夫のもの。
あなたの人生は、あなたのものです。

夫が今日、
お酒をやめなくても、
あなたが自分を大切にすることはできます。

夫のお酒の問題について、
誰にも言えずに抱えてきたことがあるなら、

「うちの場合はこんな感じです」

と話してもらっても大丈夫です。

同じ「お酒の問題」でも、
夫婦によって起きていることはいろいろです。

病名だけではなく、
その夫婦の中で実際に何が起きているのかを
一緒に見ていきたいと思っています。


■ 芙蓉のメルマガで学ぶ
 毎週水曜日+α配信

メルマガ登録

関連記事

特集記事

TOP
CLOSE